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いつかまた挫ける君へ

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  君はもう手遅れになりつつあると焦っている。体重は特段増えていない。でも、身体の組成が変化しつつあることを、君は目の端で、感触で実感している。スーツを着た時にシャツの襟が低くなったのは、首回りに贅肉が増え、肩がもったりしてきた証だ。

  胸と腹のバランスは、かろうじて変わっていない。しかし二つ穴を新たに開けたベルトを目一杯締めると、まだ締まるのだが、以前より圧迫感があるのを君は認めざるを得ない。

  走ってはいる。でも頻度は低い。一回あたりの距離は短くなった。そのつけがたまっているのだと思う。

  昨年も、一昨年も年度末から新年度にかけて、善き習慣が失われたことを君は思い出す。過去のログを見ると、記録の在り方が今年度と違うとはいえ、ランやトレーニングに言及している投稿が少ない。やがて身体がたるむだけでなく、たるんだだけ代謝も落ち、ストレスのため食事量も増え、リバウンドが始まる。

  走ろう、と君は思う。しかし5、6日まともに走っていないと気分も億劫だ。走れなくなっているかもしれない。君はリバウンドの果てに再び走り始めた過去の時点を思い出す。以前はあんなに走れたのに、という不甲斐ない思いを抱えながら短い距離であがる息。早く以前のポイントまで戻りたいと気持ちが逸るも、同時に早道がないことを知っているがゆえの絶望。その記憶が余計に走ることから気持ちを遠ざける。

  幸運なことにひとまずたっぷりできた余暇のために、君はようやく走る気になる。ひとまず30分。きつくなったらいつでもやめよう。股関節を伸ばし、肩甲骨をほぐし、走り始めた。

  聴いている音楽は、以前夜のランニングのためにコンパイルしたプレイリスト。親しい音楽が続く。春の夜風は君に優しい。入念なストレッチと、あるいは夕方の軽いジムトレーニングも手伝ってか、身体は思いのほか軽い。


  最終的に走り終わって確認したデータは貼り付けたスクリーンショットのとおり。特段、走力は落ちていない。むしろ心地よく走れたのも合わせれば、ここ最近でわりによい方かもしれない。


  まだ行ける。君はそう確信する。でもここで安心したら駄目だ。畳み掛けるんだ、と君は気づく。明日、間髪いれずにまた走る。そうして良好な習慣のスイッチを押せば、それはまた始まる。

  走るのに倦んだら、あるいはその他の物事で、善き習慣が失われつつあったら、そのときはこれをまた読むといい。